私のように親族が亡くなり、思いもかけず空き家を手に入れるケースは意外と多いようです。しかし自分がその空き家に住まない場合は色々と厄介だとは聞いてはいましたが。。。さて何をどうすればいいのか?やっておきたいことのポイントを解説します。

権利関係の整理

始めに確認したいのは権利関係です。
生前に「この家はおまえにあげるよ。」と言われた不動産だったとしても、自動的に自分のものにはなりません。土地、建物の登記名義を自分の名義に変更する必要があります。遺言などで「もらった」ものであっても、登記名義を被相続人から相続人に相続登記(名義変更)するには、遺産分割協議書や形式の整った遺言書が必要になります。

しかし、そもそも被相続人の名義になっていない物件も珍しくないようで、そのような物件は現状の登記名義人すべての相続人が合意しないと相続登記ができません。

相隣関係の確認

登記が終わって自分名義に変わったら、次は相隣関係も確認しておきましょう。要は「隣り合った土地の法律関係」の確認です。分譲マンションや新しい街の一戸建ては問題ない場合が多いようですが、旧市街地にある一戸建てやアパート、マンション、雑居ビル等では、土地の境界が曖昧だったり、越境物があったり、はたまた敷地内に通路が通っていたり等、隣地所有者との間で解決しなければならない問題があることが少なくないようです。そのような場合は、先延ばしにせず、このような機会に処理しておいたほうがいいと思います。

建物の現状確認と保全

最近まで誰かが住んでいて、そのまま住めるような状態の家であれば問題はありません。しかし相続等で入手する空き家に、数年間使われていなかった、という物件も多いようです。

人の住まなくなった家は傷むのが早いですね。建物の構造や管理の仕方によりますが、ほんの数カ月で室内にカビが発生したり、雨漏り等が発生する場合もあります。そのような場合は、それ以上進行しないように対策をしなければ「空き家」という資産も、その価値を失っていきます。

具体的に言うと、
・窓や扉を開けての通風・換気
・排水管の破損や室内の異臭を防ぐための通水
・カビ、ダニ、虫などが発生しないようにホコリ等の掃除
・雨漏り等がある場合はその修繕
等が必要です。
また、一戸建ての場合は庭の管理が必要です。
雑草が生い茂ると害虫の発生や犬・猫・小動物が住み着くこともあります。そうなると建物の資産価値云々より先に近隣からのクレームが発生する可能性が高くなります。

資産価値の把握

上記のような手入れをして資産価値を維持しながら、並行して行いたいのが資産価値の把握です。「売ったらいくら?貸したらいくら?」です。
そのままでは「すぐに貸せない/売れない」状態の場合は「貸せる/売れる」状態にするためのコストも算出する必要があります。「すぐに貸せない/売れない」状態とは以下のような場合です。

すぐに貸せない/売れない状態

激しい傷みや汚れ

クロスやカーペット、畳等が汚い場合はリフォームの必要があります。トイレやバスルームなどは専門業者による清掃が必要となる場合もあります。

設備が老朽化

キッチンや洗面台などが古い場合、賃貸・売却どちらにしても内覧した人には古臭くみえます。それは賃料や売却価格に跳ね返ってくるので、交換を検討した方がよいでしょう。

時代遅れな間取り

和室が多い、リビングが狭い、キッチンが狭い等々、昔は一般的であったことが今では「時代遅れ」となってしまっていることは多く、特に若者の価値観に合わないようです。このような場合も間取り変更等のリノベーションが必要となります。

上記のような場合、それぞれどの程度のコストがかかるか、そのコストをかけてリフォーム等をした場合に売却価格や賃料がどの程度を上昇するかをシミュレーションする必要があります。この作業は一般の人がするのは難しいのでリフォーム業者や不動産業者の助けを借りた方が良いでしょう。

以上、空き家が手に入った時にやっておきたいことを順に紹介しましたが、これらのこと全てをこなすのはなかなか手間と時間がかかります。しかし、そのままにしておくと簡単に済むこともだんだんと難しくなり、結局そのまま放置なんてことになります。「空き家問題」につながらないよう参考にしてください。